火災保険で給湯器は補償される!申請手順と注意点とは?

火災保険 給湯器

自然災害や不測かつ突発的な事故が原因で給湯器が故障した場合、火災保険の補償を受けられる可能性があります。

今回は、特に「給湯器」に焦点をあてて、火災保険で補償されるケースと補償されないケース、申請時の注意点などをまとめて解説します。

給湯器は火災保険で補償される!

給湯器は、故障の原因や保険の加入状況によっては、火災保険で補償される可能性があります。

火災保険は、おもに自然災害や不測かつ突発的な事故による被害を補償する保険です。屋外に設置された給湯器は、自然災害の影響で故障するケースも多く、火災保険の補償対象になりやすいといえます。

給湯器が火災保険で補償されるケース

ここからは、給湯器の故障が火災保険で補償されるケースを、具体的に見ていきましょう。注意点として、火災保険は補償の対象を「建物」と「家財」に分けています。

このうち、給湯器は「建物」の範囲に含まれます。そのため、火災保険を申請する際は、加入中の保険が「建物」を補償対象にしているかどうかを事前に確認しましょう。

万が一補償対象が「家財のみ」となっている場合、条件にあてはまるケースでも、給湯器は補償対象外となります。

給湯器が補償されるケース①台風

台風により給湯器が故障した場合は、火災保険の「風災補償」の対象となります。強風や飛来物が原因の給湯器の故障は、火災保険で補償される可能性が高いです。

ただし、風災補償を受けるには「3秒間の風速が20m以上」という条件を満たす必要があります。そのため、近場を台風が通過したとしても、あまりに風が弱かったときは、風災補償の対象外となります。

給湯器が補償されるケース②凍結

寒波が襲来して給湯器が凍結破損した場合、火災保険の「破損・汚損補償」の対象となる可能性があります。ただし、保険によっては「水道管修理費用保険金」という特約を付けていないと、補償の対象にならないこともあります。

そのため火災保険の申請前には、保険の内容や補償範囲を確認しておきましょう。迷った際は、保険会社に直接問い合わせるのもおすすめです。

また、万が一給湯器の凍結が原因で水漏れが発生し、建物や家財に被害を与えたときは、火災保険の「水濡れ損害補償」で補償される可能性があります。

給湯器が補償されるケース③落雷 

落雷が原因で給湯器が故障した場合も、火災保険の補償対象となります。落雷による補償を受ける際は、保険会社から「落雷の事実がわかる証明書」の提出を求められることが多いです。

通常、火災や洪水などの被害を受けた際は、市町村が「罹災証明書」を発行します。しかし落雷があったことを証明できる公的な証明書はありません。そのため、落雷被害を受けた際は、次のような書類を用意しておくとよいでしょう。

  • 気象庁や気象台が提供する観測情報を印刷したもの
  • 電力会社が公開している落雷情報を印刷したもの
  • 落雷に関する新聞記事

給湯器が補償されるケース④電気的・機械的事故特約に加入している

火災保険の特約の一つである「電気的・機械的事故特約」に加入している場合、自然災害以外を原因とした給湯器の故障も補償される可能性があります。

「電気的・機械的事故特約」の補償対象となるのは、おもにショートやスパーク、過電流など、給湯器内部の電気的・機械的事故が原因で故障した場合です。

給湯器が火災保険で補償されないケース

続いて、給湯器が火災保険で補償されないケースについても見ていきましょう。

給湯器が補償されないケース①経年劣化や故意による被害

経年劣化や故意に与えられた被害で給湯器が故障した場合、火災保険の補償は受けられません。火災保険は、自然災害や不測かつ突発的な事故を対象とした保険だからです。

そのため、例えば台風などの自然災害で被災したとしても、給湯器自体が相当古くメンテナンスもされていなかった場合、火災保険で補償されない可能性があります。

ただし、故障の原因が自然災害か経年劣化によるものかを見極めるのはなかなか難しいもの。判断に迷うときは、保険会社や火災保険の申請サポート業者に相談しましょう。

給湯器が補償されないケース②被害総額が免責金額以下

給湯器の修理・交換にかかる費用が免責金額以下の場合も、火災保険の補償対象外となります。免責金額とは、保険会社が給付金の支払いを免除される金額=申請者の自己負担額のことです。

例として、給湯器の修理費用が3万円だった場合をイメージしてみてください。このとき、免責金額が0円であれば、保険会社から3万円全額の補償を受けられます。

しかし、免責金額を3万円に設定していた場合、免責金額の範囲内に収まるため、修理費用は全額自己負担です。

免責金額は、保険会社や保険の種類により異なります。一般的に、免責金額が高いほど、保険料は安くなる傾向にあります。

火災保険で給湯器を申請する際の注意点

最後に、給湯器の被害で火災保険を申請する際の注意点を2点解説します。

水災による給湯器被害の火災保険申請を受ける際の注意点

火災保険に水災補償が付いていれば、洪水などが原因の給湯器の被害を補償してくれます。しかし水災補償の適用には、次のような条件があるため注意が必要です。

  • 床上浸水、または地盤面から45cmを超える浸水被害を受けた
  • 建物が保険価額の30%以上の損害を受けた

上記の条件のどちらにもあてはまらないときは、大雨や洪水で被害を受けても、補償を受けられない可能性があります。

給湯器のメーカー保証と一緒には使えない

給湯器のメーカー保証と火災保険を同時に使うことはできません。メーカー保証期間が残っている場合、まずはメーカーや販売代理店に連絡して修理を行いましょう。

メーカー保証がすでに切れているか、何らかの問題で保証が受けられないときは、火災保険を申請できます。

火災保険で給湯器を申請する手順

被害状況の確認・記録

給湯器の調子がおかしいと感じたら、まずは被害状況を確認しましょう。ご自身で被害を発見した場合は「被害箇所の写真」と「発生日時・原因」を記録しておくことで、火災保険の申請がスムーズに進みやすくなります。

ただし、被害箇所や原因がわからないときは、無理に自身で調査をする必要はありません。

火災保険申請サポート業者に連絡

次に、火災保険申請サポート業者に連絡をしましょう。一般的に申請サポート業者は、火災保険の申請をスムーズに行うために、次のようなサービスを提供します。

  • 無料現地調査
  • 一部の書類の作成
  • 申請手続きに関するアドバイス

火災保険の申請は個人でもできますが、手続きが複雑になりやすいのが難点です。そのため「申請方法がわからない」「申請時の手間を減らしたい」という方は、申請サポート業者を利用するのがおすすめです。

火災保険申請サポート業者による現地調査・書類作成

申請サポート業者が現地を訪れ、火災保険を申請可能かどうか調査します。申請可能と判断したら、見積書などの書類を作成します。

保険会社に連絡

保険証や契約書に記載された連絡先を確認し、保険会社に被害発生の連絡をしましょう。申請サポート業者は、火災保険の代理申請はできないため、連絡は基本的に契約者本人が行う必要があります。

連絡時に伝えるのは、おもに次のような内容です。

  • 契約者の氏名
  • 被害日時や被害箇所
  • 被害状況や原因

連絡後、保険会社から申請に必要な書類が郵送されます。

書類の準備

火災保険の申請に必要な書類を整えましょう。必要な書類は申請内容によって異なりますが、おもに次のような書類を用意します。

  • 保険金請求書
  • 事故状況説明書
  • 被害を証明する写真
  • 修繕見積書
  • 罹災証明書

注意点として、火災保険申請サポート業者は一部の書類作成をサポートしますが、重要な書類は契約者自身で記入する必要があります。

(保険会社が派遣する鑑定人による現地調査)

申請後、保険会社が派遣する鑑定人による現地調査が行われることがあります。ただし、被害額が小さかったり被害原因が明らかだったりする場合は、鑑定人が来ないケースもあります。

提出した申請書類に不備や不明瞭な箇所があると鑑定人が来やすいため、書類はできるだけ正確に記入しましょう。

給付金の入金

申請が認められ、最終的な給付金額が決定された後、指定した口座に給付金が振り込まれます。給付金の使い方は原則として自由なので、必ずしも給湯器の修理に使う必要はありません。

申請サポート業者に手数料を支払う

最後に、申請サポート業者に手数料を支払います。手数料の額は業者により異なりますが、相場は33%〜38.5%程度です。

※イエベンゴは業界最安水準の16.5%(税込)〜です。

給湯器の火災保険申請に関するQ&A

火災保険の契約内容はどこで確認できますか?
火災保険の契約内容は、おもに次のような書類やサイトで確認できます。

・契約証書(保険契約継続証)
・保険会社から定期的に送付される契約内容確認の書類
・保険会社公式サイトのマイページ

書類が見つからない場合や、マイページにログインできない場合は、加入している保険会社に相談しましょう。
給湯器の故障で火災保険を申請するデメリットはありますか?
火災保険の申請回数に制限はなく、申請によって保険料も上がらないため、基本的にデメリットはありません。

まとめ

この記事のまとめ
  • 給湯器は火災保険の補償対象
  • 経年劣化や故意による被害は補償の対象外
  • 火災保険とメーカー保証は同時に使えない

給湯器の故障は、基本的には火災保険の補償対象に含まれます。しかし、実際に補償を受けられるかどうかは、故障の原因や保険の加入状況により異なります。

火災保険を申請できるかわからない場合や、申請方法に迷う場合は、申請サポート業者に相談しましょう。申請サポートを利用すれば、火災保険の申請に関する手助けやアドバイスを受けられて便利です。

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