浄化槽の修理で火災保険は使える!故障時の申請手順を紹介!

浄化槽 火災保険

浄化槽が故障した際、原因や状況によっては、火災保険で修理費用の補償を受けられる可能性があります。今回は「浄化槽」に焦点を当てて、火災保険の適用条件や保険を使えるケース、使えないケースについて解説します。

浄化槽の修理には火災保険が使える!

浄化槽とは、微生物の働きを利用して、家庭から出る生活排水を浄化するための汚水処理設備です。自宅の浄化槽が故障した場合、火災保険で補償を受けられる可能性があります。

ただし、浄化槽の修理・交換に火災保険を使うには、満たさなければならない条件もあります。

浄化槽の修理に火災保険を使う条件

浄化槽の修理・交換に火災保険を使うための条件を、詳しく見ていきましょう。

火災保険の補償に「建物」が入っている

浄化槽の修理・交換費用の給付を受けるには、加入中の火災保険の補償対象に「建物」が含まれていることが第一条件です。

火災保険の補償対象には「建物」と「家財」の2種類があり、このうち浄化槽は「建物」に分類されます。

加入中の火災保険が「家財」のみに対応している場合、他の条件をすべて満たしていたとしても、「建物」である浄化槽の補償は受けられません。

被害発生から3年以内の申請

被害箇所に関わらず、火災保険の申請期限は、被害発生から3年間です。そのため、3年以上過ぎてから火災保険が使えることに気づいても、給付金の申請はできません。

逆に、被害発生から3年以内であれば、すでに自費で浄化槽を修理・交換済みの場合でも、後から給付金の申請ができる可能性があります。

被害発生から時間が経つほど被害原因は特定しにくくなるため、被害に遭ったら、後回しにせずなるべく早く申請手続きを行いましょう。

浄化槽の修理で火災保険を使えるケース

続いて、浄化槽の修理・交換に火災保険を使えるケースについて、具体的な事例を挙げながら解説します。ご自宅のケースが補償対象になるか迷う場合は、ぜひ参考にしてみてください。

台風の飛来物で浄化槽が割れた

台風の飛来物が当たって浄化槽が割れた場合、火災保険の「風災補償」の対象となります。風災補償は、台風や強風が原因で生じた損害を補償するもので、浄化槽に被害が出た場合にも使えます。

風災補償は、火災保険の基本補償に含まれているケースが多く、火災保険に加入している方なら補償を受けられる可能性が高いでしょう。

落雷で浄化槽の水中ポンプが故障した

落雷で浄化槽の水中ポンプが故障した場合、火災保険の「落雷補償」の対象となります。落雷補償も、火災保険の基本補償に含まれているケースが多いです。

注意点として、落雷補償を受ける際は、保険会社から次のような「落雷の事実がわかる証明書」の提出を求められることがあります。

  • 気象庁や気象台が提供する観測情報を印刷したもの
  • 電力会社が公開している落雷情報を印刷したもの
  • 落雷に関する新聞記事

被害発生から時間が空くと、書類の準備が難しくなりやすいため、落雷補償を受けたい場合は、早めに必要書類を集めておきましょう。

洪水で浄化槽が故障した

大雨や洪水で浄化槽が故障した場合、火災保険の「水災補償」の対象となります。水災補償を受けるには、次の2つの条件のうち、どちらかを満たす必要があります。

  • 床上浸水、または地盤面から45cmを超える浸水被害を受けた
  • 建物が保険価額の30%以上の損害を受けた

ただし水災補償は、基本補償ではなく特約として扱われているケースも多いため、申請を希望する際は、事前に火災保険の契約内容を確認しておきましょう。

火災で浄化槽が故障した

火災で浄化槽が故障した場合も、火災保険の補償対象になります。また、火災発生時の消火活動の放水で浄化槽が故障した際も、同じく補償を受けられます。

浄化槽本体やブロアーを盗まれた

浄化槽本体やブロアーが盗難に遭った場合、火災保険の「盗難補償」の対象となります。ただし盗難補償は、基本補償ではなく特約として扱われているケースもあるため、申請前に契約内容を確認してみましょう。

浄化槽やブロアーの盗難に遭ったら、まずは警察に連絡し、その後保険会社に連絡してください。

浄化槽修理の見積り相場

浄化槽は、おもに「浄化槽本体」と「ブロアー」の2つで構成されています。ブロアーとは、浄化槽内の微生物の呼吸に必要な酸素を供給する機械です。

修理費用は、浄化槽本体を交換する場合50〜70万円程度、ブロアーを交換する場合8〜12万円程度を見積っておきましょう。

浄化槽の修理・交換には高額な費用がかかり、保険なしで支払うには負担が大きいため、万が一の際に困らないよう、事前に保険内容を確認しておくことが大切です。

浄化槽の修理で火災保険が使えないケース

浄化槽が故障しても、必ず火災保険で補償されるとは限りません。続いて、浄化槽が火災保険の補償対象外となるケースについて解説します。

浄化槽修理で火災保険が使えないケース①|経年劣化

浄化槽に限らず、経年劣化が原因で発生したあらゆる損害は、火災保険の補償対象外です。「特に災害に遭ってはいないけれど、浄化槽の調子が悪い」というケースでは、補償を受けられない可能性があります。

ただし、故障の原因が経年劣化かその他の要因によるものかは、個人では判断が難しいケースも多いです。そのため、迷った時は保険会社や火災保険の申請サポート業者に相談しましょう。

浄化槽修理で火災保険が使えないケース②|管理不足

自身の管理不足で浄化槽が故障した場合も、補償の対象外となる可能性があります。

例えば、以前から不調に気づいていたのに放置していたケースや、点検の際に修理を勧められていたのに必要な修理をしなかったケースなどが考えられます。

浄化槽修理で火災保険が使えないケース③|地震

地震で浄化槽に被害が生じた場合も、火災保険では補償を受けられません。地震が原因で発生した損害は、火災保険ではなく、火災保険とセットで加入する「地震保険」の補償範囲に含まれるためです。

ただし地震保険は、実際の損害額を補償してくれる火災保険とは異なり、建物や家財の損害を「全損」「大半損」「小半損」「一部損」という4つの区分に分類し、区分ごとに一定の給付金を受け取れる仕組みです。

地震の被害が比較的小さく、「一部損」に及ばない場合、浄化槽に被害があったとしても、補償を受けることはできません。

浄化槽修理で火災保険を活用する手順

被害状況の確認・記録

浄化槽の修理で火災保険を申請する場合、まずは被害状況を確認しましょう。その際は「被害発生時の写真」や「発生日時・原因」などの情報を、証拠として記録しておくのがポイントです。

火災保険申請サポート業者に連絡

状況が落ち着き次第、火災保険の申請サポート業者に連絡しましょう。申請サポート業者は、利用者に次のようなサービスを提供することで、火災保険申請の手助けをします。

  • 現地調査
  • 一部の書類の作成
  • 申請手続きに関する助言

火災保険申請は個人でもできるものの、手続きや書類の準備に手間がかかりやすいのが難点です。しかし、サポート業者の手を借りることで、申請をスムーズに進めやすくなります。

>>火災保険の申請方法をご紹介!認定率を上げる申請方法とは

火災保険での浄化槽修理に関するQ&A

浄化槽のどんな被害が火災保険で補償されますか?
火災保険で補償されるのは「自然災害(地震を除く)によるひび割れ、故障」「盗難」などの被害です。ただし、浄化槽はさまざまな原因で正常に機能しなくなることがあります。

迷った時は、諦める前に保険会社や火災保険の申請サポート業者に相談してみましょう。
加入中の火災保険の契約内容はどうやって確認できますか?
火災保険の契約内容は、次のような書類やウェブサイトで確認できます。

・契約証書(保険契約継続証)
・保険会社から定期的に送付される契約内容確認の書類
・保険会社公式サイトのマイページ

また、どうしてもわからない時は、保険会社に電話で確認するのも一つの手です。

火災保険で浄化槽を修理するデメリットはありますか?
火災保険は申請回数に制限がなく、申請によって保険料が上がることもないため、基本的にデメリットはありません。

まとめ

この記事のまとめ
  • 浄化槽の修理代は火災保険で補償される
  • 火災保険の受給には条件がある
  • 経年劣化や管理不足による被害は対象外

浄化槽の修理にかかる費用は火災保険で補償される可能性がありますが、給付金を受け取るにはさまざまな条件もあります。

ご自身のケースで火災保険の申請ができるかどうか迷う時は、ぜひ火災保険の申請サポート業者に相談してみてください。申請サポート業者は、専門知識を活かして、利用者のスムーズな火災保険申請を手助けします。

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